英語リスニング 準備編 ④
「 How to master English listing 」 No.4
リスニング力の本質とは?
私はリスニングの本質がよく解かっていなかったためにかなりの時間をムダにしました。
ですから、実際の勉強を始める前に「リスニング習得には何が必要か?」をじっくりと考察するのは決してムダなことではありません。
リスニングの勉強において、私が3年間かけてようやく気が付いたことに、皆さんが半年以内で気づいてくれるくらいの効果があると信じでこの記事を書いています。
最大の焦点は、「英語の発音を聞き分ける練習」と「リスニング練習」の違いです。
先のページでも述べましたが、同じ教材の音声を何百回と聞いても発音を聞き分ける練習にしかなりません。会話を理解するリスニングとは本質的に違うんです。
本当の意味でのリスニング力とはすなわち初めて聞く英会話を理解する能力。リスニングを鍛えるためには英語の発音を聞き分ける練習だけでは不十分。
本当の意味でのリスニング力をつけるためには、使いなれた音声を使い回すだけでなく、初めて聞く英会話の音声を理解できる脳回路を作る必要があります。
私はこの真実に気づくのに3年かかりました。
「英語耳」で1年間、英語の発音を聞き分ける練習しました。さらに1年、「日常英会話」でシャドウイング練習(音声の直後で発音する練習方法)をしました。
当然、それだけでは本当のリスニング力は身につきません。
初めて聞く音声を理解するための練習はほとんどしていませんから。「音を聞き分ける練習=リスニング練習」と思いこんでいましたから。
これからリスニングに挑戦されると言う皆さんには、この事実になるべく早く気付いてもらえればと思います。ホントに。
発音を聞き分ける練習やシャドウイングが全くムダという意味ではありません。これらの練習はリ英会話には不可欠です。ただ、音を聞き分ける力とリスニング力(理解力)は別物ってこと。
発音を聞き分けられるだけではダメ。
同じCDを100回も使い回しても効果は無いってこと。
私個人の感覚としては発音を聞き分ける練習は半年くらいで、シャドウイングは新しく覚えた単語やセンテンスを1週間くらい続ければ十分だと思います。
個人差がありますからから「完璧」と思えるまでは続けるべきかもしれません。ただ、「音の聞き分ける力とリスニング力(理解力)は別物」であることは念頭に置いてくださいね。
意味を知らない英単語は聞こえない
「そんなバカな」と思うかもしれませんが、意味のない英単語は聞こえません。正確に言えば、聞こえてはいるけど意味のある言葉として認識することができないと言うべでしょうか。
「聞き取れるけど意味がわからない」と言う人はよくいますが、それは「見たことのある英単語だけど意味が思い出せない」という意味です。おそらく。
本当に初めて聞く英単語で、意味が全く推測できない単語はノイズにしか聞こえません。ですから、「意味がわからない=発音の聞き取りができていない」と勘違いしてしまうんですよ。
例えばお坊さんが唱えるお経。お経にはちゃんと意味がありますけど、その意味を知らない人が聞いていても意味不明ですよね。一度聞いただけで音を再現するなんてムリです。
それは人間の脳が論理性のないものを認識することに慣れていないからです。
だから、本当に知らない英単語の場合、聞いても音がわからない。
「音がわからないということは英語耳が出来ていないんだ」と勘違いしてしまう訳。
そんな勘違いを起こさないためにも、半年くらいは同じ音声をくり返し聞くことで「発音の聞き取りは完璧」と言えるくらいの仕上がりにしておいたほうがいいんですよ。
しかし、全く初めて聞く英単語であっても文脈から意味を推測・想像することは可能。文脈から意味をある程度推測できる場合は不思議と音が聞こえるんですよね。
大切なことなので何度も言います。
音が聞こえるから理解出来るんじゃない。
理解できるから聞こえるです!
この「理解できる」状態にするためには、英作文トレーニング文法の理解、多読が不可欠。「聞く練習」だけではダメなんですよ。
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