パラフレーズ英作文とは?
『 意訳するってどういうこと? 』
英語を日本語に翻訳するとき、原文そのままに直訳しようとすると不自然な日本語になってしまうケースは多々あります。意訳が必要な訳です。
当然、英語と日本語はでは文法が違います。言葉として成熟する過程も文化的背景も違うし、表現方法も違う。生きている世界が全く違う訳です。
ですから、「英語=日本」を成立させる公式なんて存在しない。基本的に直訳なんて出来ない。「意訳」という近似値で答えを出すしかない訳です。
意訳とは、原文の意味を自分なりに解釈してアウトプットすること。「解釈する」とは理解するということ。解釈から生まれたイメージを日本語で再現する。それが意訳です。
「私」というフィルターを通過して解釈する。「私」というフィルターを通過してアウトプットする。だから意訳には様々なパターンがあり、答えはひとつではないということは分りますよね。
英語を日本語に変換するには意訳が必要。
当然、日本語を英語にするときも意訳が必要です。
日本語をそのままに英語に翻訳しようとすると不自然な英語になります。
ただ、ここで問題なのは、
「自然な英語って何?」
「不自然な英語ってどんなの?」
ということ。私たちは日本語を母国語とする日本人。英語の自然・不自然なんて解からない。
米国人や英国人にとっての「自然な英語」なんて解かるはずありません。ですから、まずは「日本人にとっての自然な英語」を定義しましょう。
- 1.文法的に正しいこと。
- 2.日本人にとって解かりやすい英語であること。
- 3.自然な文脈であること。つまりは論理的な文章であること。
私が定義する「日本人にとって自然な英語」は以上の3つです。極々当たり前のことですが、肝心なのは「日本人にとって解かりやすい英語」です。
自分自身が解かりにくい、もしくは何を言っているのか解からないと思う英作文では人に伝わるはずありません。まずは自分が分りやすいと思う英語を書いてください。
ただし、自分(日本人)にとっては解かりにくい英語でも欧米人にとっては自然な表現はたくさんあります。その逆も然りです。
欧米人にとって自然な表現を、我々日本人が自然に使えるように努力する必要はあります。
「欧米人にとっての自然な英語」を習得したければ多読が最も効果的でしょう。ただ、闇雲に多読しても効果は薄いと思われます。
英語の勉強においては、土台(基礎)である「英語で表現する力=英作文力」の習得を最優先させるべきです。その上で自分の表現力の幅を広げるために多読する。
それが効果的勉強方法。
「自分の表現に英語を取り込むつもりで読め」ということ。
「聞き流すだけで上達」なんて有り得ない話です。
日本語を読む場合だって、インプットするためだけに読んでいる人と、アウトプットするために読んでいる人では習得率や学習効果に大きな差が出ます。経験的に解かりますよね。
アウトプットとは見聞きしたことをそのまま再生することではありません。「私」というフィルターを通して得たものを「私」というフィルターを通して伝えることを意味します。
日本語でも英語でも同じことです。
覚えたフレーズをそのまま再現するのではなく、「自分の気持ち」・「自分の思考」・「自分の言葉」を英語に乗せて表現できるようになってください。
『 パラフレーズって何? 』
では、以上の点を踏まえてパラフレーズの話。
パラフレーズとは原文(元の言葉)を別の言葉で言い換えること。
文章内の名詞を同じような意味の別の名詞に置き換えるだけでもパラフレーズ、わかり難い文章に補足説明を加えて分かりやすくするのもパラフレーズです。
抑揚のない普通の言葉を感動的な文章に言い換えたり、高尚な言葉に置き換えたりことを「修辞」、もしくは「レトリック」と呼びます。
修辞・レトリックも一種のパラフレーズと言えるでしょう。
英語を日本語に翻訳すること自体がパラフレーズです。
先にも述べたように、英訳・和訳するには原文の解釈と自分の言葉によるアウトプットが不可欠です。パラフレーズする場合も原文の解釈と自分の言葉によるアウトプットが必須です。
言い方を変えれば、「自分の好きな表現に置き換えることができる」ということ。
原文の意味は100%きっちり含んでいることが条件です。
パラフレーズで英作文力を鍛えましょう!