英語リスニング 準備編 ③
「 How to master English listing 」 No.3
リスニング練習の前に必要な準備はご理解いただけたと思います。
とにかく何の準備もなしにいきなりネイティブの英語をリスニング(理解)しようとするのは無謀です。ぜんぜん聞き取れなくてイヤになって止める可能性大ですから。
まずは、英語の発音(聞き取り)練習に半年。
これは絶対に必要なトレーニングです。
この半年間に英作文トレーニングを同時に進めましょう。英作文トレーニングをすることで英語の骨組み(構造)が潜意識のレベルで身につきます。この骨組みの理解はとっても重要。
例えば、
This is necessary for me to prepare to start English listing.
という英文を考えてみましょう。
「This is necessary」は基本5文型の第2文型。「This=necessary」つまり「これは必要なことだ」という意味になる。
「for me to prepare to start English listing」は「necessary」の理由を説明するものです。「to」は不定詞でSVCを補足的に説明する副詞的用法。「For me」は不定詞の意味上の主語。
英作文トレーニングをしていれば、わざわざこの骨組み(構造)を意識しなくとも、無意識で理解できるようになります。それが出来る前にリスニングに挑むべきではありません。
ちなみに英文は、「これは必要なことだ。私がリスニングの準備を始めるために」という意味。
英語の構造を超簡単に説明すると、
前半は基本5文型で「誰が(~に対して)~をした」を表し、
後半は副詞で「いつ、どこで、どうやって、なんのために」を解説します。
この構造を潜在意識として刷り込むには英作文トレーニングが最も効果的。多読だけでは表面的な理解しか出来ません。もしくは理解している気になっているだけです。
リスニング中に英文の構造を解析している余裕なんてありませんから、無意識レベルで英文構造を把握できるトレーニングがどうしても必要です。
この構造が身に染みていれば、英文の始めの方は「誰が何をした」、後半は「なぜならば」と来ることが聞く前から予測できます。
リスニングにおいてこの「予測」はすごく重要。
どんな言葉が発せられるのか全く予想できない状態で聞いた場合、言葉の意味を理解するまでに時間がかかります。内容を吟味している間にどんどん話が進んで行ってしまう。
タイムラグが生じてしまう訳です。
理解できない単語の意味を考えている内にどんどん会話が進んでしまうので、全体の流れを理解できなくなるか、大意はつかめても細部がさっぱり解からなくなるかのどちらか。
リスニングは「聞き取り」だけで100%理解するのは不可能。「聞き取り」+「推測・穴埋め・想像・予測」をもって初めて100%にすることが可能になります。
そんな訳でリスニングの前には英作文トレーニングが必要なんです。
間違ったリスニングの練習方法
よくある練習方法として「リスニング教材CD(音声)をくり返し聞く」方法があります。
確かにそれは効果のある練習方法ですが、「リスニングの練習」というよりは「聞き取り練習」に分類するべきでしょう。
では、「リスニングの練習」と「聞き取り練習」は何が違うのか?
初めて聞く英会話を理解するのがリスニング。すでに会話の内容を知っている音声を聞くのが聞き取り練習。この2つは似たもの同士ですが、その性質は大きく違います。
リスニングは「理解する」がメイン
聞き取りは「音を聞き分ける」がメイン
機能させる脳回路が違うんです。
「理解する練習」ばかりしていても音を聞き分けられるようにはならないし、「音を聞き分ける練習」ばかりしていても初めて聞く英会話を理解できるようにはならない。
リスニングにおいてこの2つの違いを理解するのは超重要。
英語の発音を聞き分けられるようになったら「理解する」練習にシフトチェンジしましょう。同じCDをずっと聞き続けるのは無意味です。
具体的には、音声教材を手に入れたら原文を読む前に音声だけで理解できるように何度もくり返し聞いてください。テキストを見ずに音声だけで理解する練習です。
私のオススメ教材
「日常英会話 モノローグ&ダイアローグ (CD6枚組)」(ジャパンタイムス)
CD6枚組・テキストは400ページ以上というボリューム感のある教材です。テキストとCDは別売り。セットで買うとお値段はちょっとお高めですが値段分の価値はある教材です。
私は100回近くこのCDをくり返し聞いて練習しました。英語の音ばかりでなくリズムをつかむ練習(シャドウイング・スピーキング)にはもってこい。テキストは英作文トレーニングにも使えます。
リスニングと聞き取りの違いは説明した通りです。
使い方を間違えないように。
この教材の優れた所は「簡単過ぎず・難し過ぎず」のバランスが絶妙なこと。初心者がちょっと背伸びしてレベルアップするのに最適。初心者・中級者向きです。
タイトルの通り日常会話の練習にピッタリ。
じっくり時間をかけて取り組んでみてください。
詳しくは、「 おすすめ英語教材 」にて。
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