英語習得には何が必要か?
『 英作文に必要な3つのステップ 』
英語の習得度には3つのステップがあります。
第1のステップは単語の意味がわかること。英語の勉強は単語の意味を知るところから始まります。名詞を日本語に変換して、動詞を日本語に置き換えて、つなぎ合わせて日本語にする。
英語と日本語をイコールで結んで英語に馴染んでいく段階です。
第2のステップは文章の意味がわかること。言葉には単語ひとつを取っても様々な意味があり、文脈に合わせて意味が変わります。
単語の意味を知っているからと言って文章が読める訳ではありませんよね。
単語同士であれば英語と日本語をイコールで結ぶのは簡単ですが、文章になると単純にイコールで結ぶことが難しい。意訳する能力が必要になります。
第3のステップは自力で英作文が出来ること。英作文するには単語力と文法力が必要です。わかりやすい英文を書くためには多くの英語に触れる「経験」も必要です。
日本語には日本語独特のリズムと構成(文脈)があり、英語には英語独自のリズムと構成があります。日本語と同じ感覚で英作文することは出来ません。
英語独特の文脈に馴染むには経験が不可欠。
しかし、たくさんの英語に触れて「読む経験」をいくら積み重ねても英作文力の向上はあまり望めません。なぜなら、「読む経験」と「書く経験」は別物だから。
英作文するには単語力・読解力・文法力に加え英作文力が必要です。
英作文力はフレーズやセンテンスを丸暗記しているだけでは鍛えられません。自分自身の頭で考えて英文を構成する「書く経験」を積まなければ。
「理解できる」と「活用できる」はイコールではありません。数式を覚えたからといって数学の問題を解けるようにはならないのと同じ様に。
反復練習と経験がなければ実戦では使えないのです。
- 「単語の意味がわかる = 知っている」
- 「文章を読解できる = 理解できる」
- 「英語で表現できる = 活用できる」
の3つのステップが必要です。
当たり前のことですが、「知る」から「理解する」を飛び越えて「活用する」ことはできません。「理解できる」から「活用できる」にステップアップするには反復練習しかありません。
日本語でだって文章を書くことに慣れていない人間がいきなり分りやすい文章を書くことは出来ません。読書家が面白い文章を書けるとも限りません。
文章を書くには経験と反復練習がモノを言うんですよね。
『 スピーキングに必要な3つのステップ 』
英作文に必要な3つのステップはご理解いただけたと思います。英語スピーキングには上記英作文の3ステップに加え、さらにもう3ステップアップを付け加える必要があります。
せっかく英会話を習うのに(英会話でなくても構いませんけど)、オウムみたいに知っているフレーズをくり返すだけではもったいない。
自分の言葉で自分の気持ちを伝えられるようにならなければ。
自分の考えを英語で伝えるために必要な条件として、まずは自力で英作文できること。英作文の基礎が出来ていなければお話になりません。
次に得意分野を持っていること。「この分野の話であれば辞書や文法の教科書を引かなくても英作文できる」という得意分野があることです。
英作文トレーニングは広く薄くやるよりも狭く深く掘り下げて、そこからさらに横に広げていくほうが効率がイイ。そのためには得意分野があったほうがいいんです。
最後に得意分野の中からさらに的を絞った超得意分野を作ること。ノータイムで英作文できるような。これが出来ればスピーキングで困ることはありません。
どんな話題でもこなせるゼネラリストを目指して勉強していると、「ノータイム英作文=瞬間英作文」はまず出来ません。話せる分野を絞らないと。
スピーキングに必要な3つの条件
- 自力で英作文できること
- 辞書ナシで英作文できる得意分野があること
- 「ノータイム英作文=瞬間英作文」ができる超得意分野がること
英会話を始めるなら、スピーキング力とリスニング力が必要ですから、
「英語発音の練習+スピーキング練習」
「英語発音の聞き取り練習+リスニング練習」
が必須です。
『 英語習得には何が必要か? 』
以上の点を踏まえて英語習得に必要な行程をまとめました。
語彙(ボキャブラリ)を増やす
知ってる単語は多いに越したことはありません。しかし人間は忘れるものです。1年に1回しか登場しないような英単語は長期記憶に残りません。覚える単語は取捨選択しましょう。
英文の読解力を鍛える
単語の意味さえ知っていれば正しく読解できるとは限りませんよね。読解力を鍛えるにはとにかく英文をたくさん読むこと。補足的に海外の常識や社会背景の理解なども役立つでしょう。
英作文能力を鍛える
いくら英文を読めても英語で書くことができなければ意味ナシ。「英文を読めること」が「英語で書けること」とイコールでないのは説明したとおり。
文法の理解・単語力のアップ・英作文の反復練習は基本。そこに多読を加えることでネイティブ並みの英作文力を習得するのも不可能ではありませんよ。
得意分野を作る
目にした英単語を全て覚えようとするのは効率が悪い。同じく、何でもかんでも英作文しようとするのも効率が良いとは言えません。
英単語も英作文も、好きな分野・得意な分野を集中的に攻めるべきです。
「まずは狭く深く。後に幅を広げる」のがいい。
興味ある分野と全く関心ない分野では、記憶の定着率には天地の開きがあります。脳科学的にも興味の無いことはほとんど頭に残らないそうです。
特に英語の場合は。
英語を日本語と同じ感覚で使いこなすなんてまず不可能。でも特定の分野に絞って努力を集中させれば、その分野に限り、日本語と同等に使いこなすことが出来るはずです。
結局、英語の「出来る・出来ない」は得意分野があるかどうか、得意分野がどれだけ広いか、英作文能力があるかどうかです。
英作文能力の基礎がしっかりしていれば、リスニングやスピーキングはそう難しいことではないし、習得に時間がかかることもありません。リーディングのスピードも圧倒的に速くなります。
英語の基礎=英作文能力です。
当サイト、「英語独学 手打ちイングリッシュ」は、皆さんが独学で英作文の基礎作りをお手伝いするためのサイト。英作文の基礎を習得できます。
ぜひ、ご活用ください!