暗記の秘訣 ②
「 What need to memorize 」 No.6
「絶対記憶メソッド」のご紹介
ここでご紹介するのは一種の記憶術です。ときどきテレビ番組なんかで「短時間でいくつ記憶できるか」みたいなのをやっていますが、それを実践する方法です。
詳しくは「絶対記憶メソッド 小田全宏:編」で確認できます。2006年発刊なので今現在入手できるかどうかは不明ですが、記憶術としてはなかなか面白い一冊です。
「まったく関連性のない100個の単語(日本語)を覚えるにはどうすればいい?」がテーマ。
皆さんならどうやりますか?
とにかく上から順番に暗唱するというのもひとつの手です。暗記に慣れている人であればそう難しいことではないと思いますが、慣れていない人だと全然頭に入らないでしょう。
日頃から勉強していて日常的に習慣的に暗記をくり返している人であれば、一種の暗記術を持っているはずです。意識的なものでも無意識的なものでも。
私の場合、英語限定ですが、まずはストーリをイメージ映像化して、それを文法知識を軸に再構成するという方法で暗記します。
日本語はなるべく混ぜないようにしていますが、映像でイメージすることが難しい抽象的・概念的なものは日本語に置き換えています。
それはさておき、順番に暗記して100個覚えたとしましょう。覚えた瞬間は全てを暗唱できたとしても次の日も同じ様に暗唱できるでしょうか?
おそらくほとんどの人は全く思い出せないと思います。人間の記憶とはそういうものです。自分にとって無意味な情報を脳内に長期保存することはできない。
この本で紹介しているのは「意味のない情報を長期保存する方法」です。
具体的方法としては、
まず覚える単語をイメージ化する
次に1番目と2番目のイメージを組合わせて覚える
次に2番目と3番目のイメージを組合わせて覚える
これをくり返して100番までの組み合わせを作る
この時注意しなければいけないのが、なるべくインパクトの強いイメージの組合わせにすること。ポジティブな感情でもネガティブな感情でもいいです。とにかく強烈なインパクトが必要です。
先にも述べた通り、人は無意味な情報を覚えられない。だから映像にインパクトを与えて「刺激のある情報=意味のある情報」にする必要がある訳です。長期記憶にするために。
イメージを「組合わせ」にするのは暗記した情報を取り出すため。
ここで覚えているのは「意味記憶」です。「記憶の種類」の項目で解説しましたが、意味記憶というのは自由に取り出すことが難しい。思い出すためのきっかけが必要です。
「1番目から順番に思い出していく」というのがその「きっかけ」になります。まあ、100番を思い出すために1番から順番に思い出すのは現実的ではありませんから自分なりの工夫は必要ですね。
極々簡単な解説でしたが、興味を持たれた方には購入をおすすめします。
それだけの価値がある本だと思います。
この本の理論は私の勉強法を大きく変えました。
まさに衝撃の出会いです。
紹介したのは「イメージ連結法」という記憶術。「絶対記憶メソッド」では他にも「イメージ磁石法」という記憶術も紹介されています。
イメージ磁石法を簡単に説明すると、まず身近なものと覚えたい情報を結び付けます。欲しい情報を取り出したいときは、その「身近なもの」を思い出して記憶を取りだす「きっかけ」にする。
暗記術には様々な方法があります。自分でゼロから「記憶術」の理論を構築するのはすごく大変。まずは王道を学びましょう。王道をマスターしてから自分仕様にカスタマイズする。
それこそ勉強方法の王道です。
暗記する力、すなわち記憶力は歳を取るほどサビつきます。だから最初の内は期待通りに覚えられないでしょう。しかし記憶力は使えば使うほど強化されます。
年齢は関係ない。
※参考 「絶対記憶メソッド」 著者:アクティブ・ブレイン研究会 より
詳しくは、「 おすすめ英語教材 」にて。
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