英作文の方法 【 名詞 ② 】
「 名詞構文 」
動詞が名詞化した英単語はたくさんあります。元々が動詞ですから、名詞化していても動詞的な機能と意味は残ります。
名詞化した動が主語を伴って名詞節のように機能するものを「名詞構文」と呼びます。
名詞構文 S+V
(A) A party was hold to celebrate their graduation from high school.
their graduation from high school は名詞句。graduation は「卒業」という意味の名詞で、graduate「卒業する」という動詞が変形して名詞化したもの。
They graduated from high school. と書き換えることができますね。
これを接続詞that を使って元の文に戻せば、
A party was hold to celebrate that they graduated from high school.
卒業したのはパーティが開かれるよりも前なので、
(B) A party was hold to celebrate that they had graduated from high school.
(B)と比べれば、(A)のほうがシンプルで解かりやすい文章です。(A)のような名詞の使い方を「名詞構文」と呼びます。
名詞構文 S+V+O
(C) She announced her discovery of a new theory.
her discovery of a new theory は名詞句。discovery は「発見」という意味の名詞で、discover「発見する」という他動詞が変形して名詞化したものです。
She discovered a new theory. と書き換え可能。
これを接続詞that を使って元の文に戻せば、
(D) She announced that she had discovered a new theory.
(D)を(C)に戻そうとすると、discovered はdiscoveryに変換。she は所有格のherに変換。a new theory は名詞が2回連続になってしまうので、of a new theory (前置詞+名詞)に変換します。
名詞構文 S+V+C
(E) Nobody noticed my absence from the meeting.
my absence from the meeting は名詞句。absence は「不在」という意味の名詞で、absent「不在の」という意味の形容詞が変形して名詞化したものです。absence fromは「~を欠席する」という意味。
I was absent from the meeting. と書き換え可能。
これを接続詞that を使って元の文に戻せば、
(F) Nobody noticed that I had been absent from the meeting.
これを(E)に戻そうとすると、absent はabsence に変換。Iは所有格のmy に変換。From the meeting は副詞句なのでそのまま使えます。be動詞はS=Cの関係にありますから無くても問題なし。
(A)(B) 彼らの卒業を祝うためのパーティが開かれた。(that節→名詞構文)
(C)(D) 彼女は新しく発見した理論を発表した。(that節→名詞構文)
(E)(F) 私がミーティングに参加していないことに誰も気つかなかった。(that節→名詞構文)
「 動詞+名詞の慣用表現 」
have+名詞
have に動詞的意味を持つ目的語を加えた表現について。
I have a dream.
I have a swim.
I have a walk.
Dream は「夢」という名詞であると同時に、「夢を見る」という動詞でもあります。I dream としてしまうと「夢をみている」という自動詞になってしまうので、have a dream とすることで他動詞にできます。
swim の場合も同じことで、I swim とすると「泳いでいる」という自動詞になってしまいますが、I have a swim とすれば、「ひと泳ぎする」という他動詞にできる訳です。
Make+名詞
I make a mistake.
I make an effort.
I make a search.
Mistake は「間違い」という意味の名詞と、「間違える」という他動詞の意味があります。
(1) I made a mistake the time.
(2) I mistook the time.
(1)は「私は時間を間違えるというミスをした」という意味。(2)は「時間を間違えた」という意味。ほとんど同じ意味だけど、(1)のほうがよく使われていますよね。
effortは「努力」という意味の名詞。動詞として使うことは出来ません。ですから、make an effort とすることで動詞として使うことができます。
Take+名詞
I take a drive.
I take a journey.
I take a look at.
have, make, take ともに「名詞+実行する」という意味になるので、どれを選んでも意味は同じ。でも have a look at, やmake a look at という使い方はしません。
have+名詞、make+名詞、take+名詞は一種の「決まり文句」です。
「 同格 」
同じ意味、同じ性質を持つ名詞ならば、連続で並べることができます。つまり、名詞+名詞という形にできる訳です。「同格」と呼ばれる名詞の使い方です。
(G) My friend Taro is a writer.
(H) Yamada Taro, a writer from Nagano, won the literary prize.
(I) He was born in a village of Nagano.
(G)はMy friend = Taro という関係にあります。同格です。(H)はYamada Taroの補足説明として a writer from Naganoと続きます。同格です。補足説明では「,」コンマが付きます。
(I)はthe village of Naganoで「長野のある村」という意味。「A of B」と名詞を2つ並べて「BというA(Bに所属しているA)」という意味になります。
(J) I have an idea that we will win the game.
(k) I have an idea that will bring us winning.
(L) I think that the idea will bring us winning.
(J)のthat は同格です。That 以下の名詞節がan ideaを解説しています。関係代名詞thatの場合、名詞節中の一部が省略されますが同格には省略がありません。
同格のthatは全ての名詞で使える訳ではないので辞書で確認したうえで使ってくださいね。
(K)は関係代名詞のthat。先行詞はan idea。主格なので主語が省略されます。
(L)は接続詞のthat。接続詞は名詞節か副詞節を作るために使います。
thatには本当に多くの機能があります。上記例のように同格・関係代名詞・接続詞といった名詞節を作ることもあれば、指示代名詞として使われることもあります。
文中にthatが出てきた場合、どういう意味を持つ「that」か文法的に解析する必要があります。英作文するときはもちろん、読むときにも。
(G) 友人のタロウはライターだ。
(H) 山田タロウは長野出身で、文学賞を受賞した。
(I) 彼は長野のある村で生まれた。
(J) 我々がゲームで勝つためのアイディアがあります。(同格that)
(K) 我々に勝利をもたらすアイディアがあります。(関係代名詞that)
(L) これは我々に勝利をもたらすアイディアだと思う。(接続詞that)
「 まとめ 」
- 名詞構文とは動詞の性質を持った名詞から作られる構文。
- 同格を使えば、名詞を二つ並べてセンテンスを作ることができる。
- 名詞構文や同格の使い方に慣れておくこと。
- 【LEVEL 4-1】 英作文の方法 【 名詞 ① 】
- 【LEVEL 4-1】 英作文の方法 【 名詞 ② 】
- 【LEVEL 4-2】 英作文の方法 【 代名詞 】
- 【LEVEL 4-3】 英作文の方法 【 形容詞 】
- 【LEVEL 4-4】 英作文の方法 【 副詞 】
- 【LEVEL 4-5】 英作文の方法 【 接続詞 】
- 【LEVEL 4-6】 英作文の方法 【 前置詞 】